本シリーズでは、Giving Campaignで活躍した学生団体の声を紹介します。
今回は、2024年のGiving Campaignにご参加いただいた、東北大学ランダウリフシッツ「理論物理学教程」最新版邦訳出版プロジェクトさんにインタビューしました。
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INDEX
──まず、どんな活動をされているのか教えてください!
私たちは、物理学の基礎を網羅的に体系立てた名著『理論物理学教程(ランダウリフシッツ)』の邦訳に取り組んでいます。
現在は第1巻の翻訳を終え、第2巻に着手しているところです。第1巻は今年中の出版を目指していますが、まだ荒い部分があり、専門家に確認していただきながらブラッシュアップを進めています。
──Giving Campaignへのご参加は、どんな経緯だったのでしょう?
以前、大学主催のクラウドファンディングを実施したことがありました。多くの方にご支援いただいたのですが、どうしても「身近な人に大きな金額をお願いする」形になってしまって…。その経験から、もっと“無理のない応援の形”を模索していたんです。
Giving Campaignは「お金がなくても応援できる」という仕組みが魅力でした。
出版を目指す上で知名度を上げたいという気持ちもありましたし、翻訳という前例の少ない活動は資金が必要になるタイミングも見えにくいので、余裕を持って活動できる基盤を作りたいと考えたのも理由の一つです。
──他の団体ではやっていない、珍しい活動をされていると思いますが、票を集める上で工夫した点はありますか?
Xを中心に発信を行い、「伝えたいことを伝える投稿」と「受け手の目を引く投稿」を分けて意識しました。物理に詳しい人だけでなく、一般の方にも届くように、専門性と親しみやすさのバランスを大切にしました。
──発信の戦略があるんですね。
はい。例えば、アルゴリズムを意識して投稿時間をお昼にしたり、必ず画像を添付したり。投稿ごとにインプレッションを分析して、「どうすればより多くの人に届くか」を探りました。